自然の神秘に魅せられて:皆既月食と野生動物たちの夜
皆さん、こんにちは。日本野生動物協会の後藤です。
9月の満月「コーンムーン」の夜、多くの人々が夜空を見上げた皆既月食。私もまた、この壮大な天体ショーをレンズ越しに見つめ、その一瞬一瞬を捉えるべくシャッターを切りました。
この夜、月は地球の影へとゆっくりと入っていきました。
午前1時27分に部分食が始まり、徐々に姿を変えていく月。
光が徐々に奪われ、月に深紅のヴェールがかけられていく様は、まさに自然が織りなすアートでした。
そして、午前2時30分には皆既食が始まりました。
完全に地球の影に入った月は、「ブラッドムーン」と称される深紅の輝きを放ち、漆黒の宇宙空間にひときわ強い存在感を放っていました。
午前3時12分に最大食を迎えたこの一枚。その色彩の深みと、静謐な佇まいは、観る者の心を奪うに十分なものでした。
その後、午前3時53分に皆既食が終わり、再び輝きを取り戻し始めた月は、午前4時57分に部分食が終わるまで、その光を少しずつ取り戻していきました。
この写真が、夜空に刻まれたこの特別な光の軌跡を、皆さんと分かち合う機会となれば幸いです。
私たちが活動を通じて守ろうとしている日本の野生動物たちも、同じこの地球の空を見上げているのかもしれません。
地球という一つの惑星の上で、私たちも、野生動物も、そして植物も、月や太陽の運行とともに生きています。
この皆既月食が、遠い宇宙の出来事ではなく、私たちが暮らす地球の自然の営みの一部であることを改めて感じさせてくれました。
これからも、このかけがえのない地球の自然とそこに生きる命を、次世代へ繋いでいくために活動を続けてまいります。